起重機職の仕事
山口 学
起重機職2004年入社
県立高等学校電子機械科卒
細心の注意を払って行うクレーン操作を仕事としているためか、オフタイムは体を休めたりテレビを見てくつろいだりするなど、リラックスして過ごすことが多い。それでも時々は会社の仲間たちと寮の近くのコートでフットサルに興じる。かつて野球をやっていたこともあり、スポーツは得意。「仲間と連動して動くチームスポーツが好きですね。仕事でもチームワークが要求されますが、だからこそ自分が好きになれる仕事だと思います」
船の上で行う難度の高いクレーンオペレーション
起重機職は、作業船に搭載されたクレーンを操作し、工事を進める仕事を担います。陸上のクレーン操作と異なるのは、波や風の影響をダイレクトに受けることです。例えば、作業船の甲板上ではわずかな揺れだったとしても、数十メートル上方に延ばしたブーム(クレーンのアーム)の先では数メートルの揺動になったりします。それだけ海上におけるクレーン操作は難しく、高い技量が要求される専門職と言えます。そのため、船に設置されたクレーンは揚貨装置と呼ばれ、陸上の移動式クレーンとは区別されます。また、それを扱うための国家資格として「揚貨装置運転士」があります。もちろん、私は移動式クレーンと揚貨装置運転士の国家資格を取得済みです。

あらゆる作業船を経験しながらキャリアを積み重ねていく
これまでに、私は様々なタイプの作業船で起重機の操作経験を重ねてきました。杭打船からスタートし、グラブ浚渫船、転錨船、ケーソン製作用台船、SEP型多目的起重機船など、当社が運用する作業船のほとんどに乗船し、クレーン作業に携わってきました。中にはブームの先に装着されているフックよりも軽いものを船から降ろす作業もありました。軽いものをクレーン移動させる方が、風の強さに影響を受けやすいため、重いものよりも難しいものです。このように、一つ一つの現場で職務に真摯に取り組み、様々なクレーン操作技術を身につけてきたので、いつしかどのような海上工事であっても自信を持ってクレーン操作ができるようになりました。



朝礼
作業船に渡った後、朝礼から1日の業務が始まる。本日の仕事内容を把握し、クレーンの始業前点検を行う。
作業開始
オペレーション室に入り、甲板の合図者や玉掛け作業員と確認し合いながらクレーンを操作する。
昼食
作業船にコックが乗船し食事を用意することもあるが、今の作業現場では買ってきたお弁当で昼食をとる。
打ち合わせ・メンテナンス
クレーン作業の合間に工事監督者や他の作業員と打ち合わせを行う。時にはクレーンのメンテナンスも行う。
退社
冬は夕方でも暗く、ライトをつけてクレーン作業を続けることもある。予定まで作業が進んだら終了。